・略歴
1981年 京都大学卒業
前 大和高田市立病院院長
・資格
日本乳癌学会乳腺専門医・指導医
日本消化器外科学会指導医
日本外科学会専門医・指導医
日本がん治療認定機構認定医
日本マンモグラフィ読影認定医
「地域包括医療病棟」への移行のお知らせ
当院は、長年に亘り地域に根差した病院として、地域医療に貢献することを使命としてまいりました。一般急性期病棟と回復期リハビリ病棟を有し、地域の診療所や高齢者施設等からの急性期症例や救急搬送症例を積極的に受け入れると共に、他院で手術を受けられた患者さんの回復期におけるリハビリテーションを担ってきました。
2024年診療報酬改定で新しい病棟「地域包括医療病棟」を作って高齢化とともに増え続ける「高齢の救急患者」の受け入れ先にするという方針が示されました。「地域包括医療病棟」、すでにある地域包括ケア病棟とあまりにも名前が似すぎて混乱しそうですが、まったく別の、新しい病棟区分です。地域包括医療病棟の役割は、軽症・中等症の多い高齢者の救急搬送・入院の受け入れ先となることであり、看護配置は10対1となります。
いままで高齢の救急患者の受け入れ先となっていた7対1・10対1の急性期病棟では、リハビリ提供などはメインで担う機能ではありませんでした。そのため、軽症・中等症の患者も安静・臥床が多くなり、「結果として、ADL低下・要介護度の悪化につながっている」という実態がありました。そこで、「急性期病棟よりもリハビリや栄養管理の体制を備え、地域包括ケア病棟(13対1)よりも看護師が手厚く配置された病棟」が必要だということで、地域包括医療病棟が生まれました。軽度から中等度の高齢者救急患者の受け入れが主な目的となっており、退院後の在宅復帰が重要視されています。よって在宅復帰率は8割以上、平均在院日数は21日と、急性期一般と同水準で定められています。この高い在宅復帰を可能とするため、PT、OTまたはST2名以上の配置および、専任・常勤の管理栄養士1名以上の配置が施設要件となっています。
当院では、この施設要件を満足することが確認できた、7月1日より一般急性期病棟を、「地域包括医療病棟」に移行することにいたしました。なお病棟の名称は変更になりましたが、手術や内視鏡治療などは、これまで通り行います。また回復期リハビリ病棟でも、これまでと変わりなく一日も早い在宅復帰を目指して運用いたします。
本年度は、病院理念「思いやりのある医療を実現します」の下、「地域に貢献する働き易い病院」をビジョンに掲げ、患者さんを中心に置いた多職種連携の推進を大きな目標としております。職員同士がお互いの立場を尊重し協力し合いながら、病院理念の実現に向かって一丸となって取り組んでまいりますので、皆様には引き続きご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
2024年7月
京都からすま病院
院長 岡村隆仁